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勘定奉行 荻原重秀の生涯 [読書感想文]

 新書はサクサク読めて良いね。

勘定奉行 荻原重秀の生涯 ―新井白石が嫉妬した天才経済官僚 (集英社新書)

勘定奉行 荻原重秀の生涯 ―新井白石が嫉妬した天才経済官僚 (集英社新書)

  • 作者: 村井 淳志
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2007/03/16
  • メディア: 新書

 著者の村井氏は最初小説を書くつもりで荻原重秀についての研究を始めたそうで、それが何故か途中で路線変更してこの研究本になったとか。荻原重秀と言う人は本書を読んだ印象ではまるで司馬遼太郎の描く歴史小説の主人公の様な人物なので、新井白石と言う敵役もいるし小説にとてもまとめやすい気がする。かつては更に悪役イメージの強かった田沼意次を経済通の開明派として描いた山本周五郎の「栄花物語」と言う小説もあったので良いんじゃないの?栄花物語は田沼意次が主役とはとても言えない内容でしたが。

 田沼意次同様に萩原重秀も従来悪人イメージが強い御仁、しかし今日ではそれぞれ松平定信と新井白石と言う追い落としを謀る人間が苛烈な排撃運動を行った文書が残っているだけと言う解釈に変わっています。我が家にある「徳川幕府の会計検査制度」と言う戦後間もない頃に書かれた論文に登場する萩原重秀像がまさに新井白石のパンフレット通りの内容で昔の通説はこうだったのだなと、加えてこの本は計理士・会計士が勘定吟味役と言う監査制度を中絶させた極悪人と言う視点で紹介しているのでそう言う内容になるのだろうけれども。

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草津湯 (葛飾区小菅) [東京都葛飾区の銭湯]

 5月2日、そろそろ10連休の人の移動も一段落かと思いきや今日も高速道路は大渋滞。おまけに昼過ぎまで雨でもう出かける気が完全に失せる、読書などして過ごしてから15時半頃お出かけ。綾瀬駅から南下して葛飾区の風呂屋に行こう、と思い綾瀬駅まで行き南下すると小菅界隈ですね。亀有に出るかなと思い込んでいたら全然違った、亀有は綾瀬の次の駅だから線路沿いに東へ進まないとね。

 路肩で銭湯マップを見ると営業時間が16時半から17時半までの僅か1時間な草津湯が近くにある、時刻はちょうど17時前なので行ってみるしかない。昔新宿区早稲田に週3日しか営業していない大黒湯と言う銭湯が有りましたがそれよりもレア、しかし小菅1丁目が首都高6号線と綾瀬川の向こう側でアクセスがとんでもなく悪いぞ。しばらくウロウロしてから新水戸橋で1丁目に進入成功、右手に煙突が見えるのでそれを頼りに進めば良い筈と思いきや建て込んでいるのでまた見えなくなる。

 何とか地番を辿って到着、立派な唐破風にはやや簡単な懸魚があり鬼瓦には波の模様と草津湯のロゴ入り。破風は瓦葺ですが本体はトタン屋根ですね、番台裏手のタイルは真っ白ですが2012年の訪問記事を読んだら宝船のタイルだったそうです。右手の下足入れに雪駄をしまいドアを開けて入場、これは2012年時点でもドアですが2004年には引き戸だったとか、下記リンク参照。
正面

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