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国立歴史民俗博物館 (千葉県佐倉市城内町) [郷土博物館]

 GOTOなのかSTAYHOMEなのか良くわからないお盆休みなので泊りの旅行は諦めて日帰りで近場に出掛けてばかり。そんな中歴博に行こうと思い立って11時過ぎに家を出発、四街道ICを降りて佐倉入りは12時半過ぎになってしまった。カーナビ設定ルート沿いの佐倉市内は良さげな飲食店が多数あったのですがナビに急かされるように博物館入り、門をくぐり急坂を登って右手に博物館を見つつ左手の駐車場へ。ほぼ満車ってどう言う事?サンシェードをセットして博物館に向かうと子連れが多くて、子供を歴博に連れてくる親とモールに連れて行く親では既に将来に差が付いているのかもなと。

 入り口でサーモカメラの前に立って検温、職員は全員フェイスシールドしているし。「コロナはただの風邪」とまでは言いませんが、最終的に風邪か精々インフルエンザ程度の扱いにしなければならない時が来るのだろうな。入館料は成人600円ですがJAF割だと団体扱いで350円、JAF会員でこんなに割引が良いのは初めてです。空腹なので一旦売店の先にあるレストランを覗くとソーシャルディスタンス確保で座席が半分位になっていてかなり待つので諦める、自販機で一番高カロリーと思われるジュースを一本飲んで我慢。

 急いで常設へ、何せ残り4時間で6つのフロアを廻らないといけないので大変です。早速先史時代から古代の第1展示室へ、なんと昨年2019年に展示をリニューアルしたとか。とは言ってもその前は基本的に1983年のままだったそうで、国立なんだからある意味国の公式見解と取られかねないし随時刷新はすべき。とはいっても予算の都合で6フロア一斉ではなく少しずつ新しくするのだろうね、数年に一度は足を運ばないとダメなのか。
昨年リニューアル
 最新の展示では「先史時代」と言う言葉に先ず噛みついて展示もいきなりナウマンゾウだの巨大オオカミだの歴史と無関係な存在、動物の復元模型の先に先土器時代の日本人の人形も。石器時代の展示では石を割って薄片を刃物にしたと言う従来の説明から薄片を集めて割る前の石を復元しようとしたり、言われてみたら当たり前だけど展示されると納得してしまう。美術館では無いので展示品も本物の出土品よりは複製品や復元品が多いのですが学習目的ならそれで良いと思う。


新造復元した青銅器
 市町村立の郷土博物館ですと本物が無造作に並べてあるだけなのが、県立博物館に行くとレプリカ率が上がって国立になると更に復元品が多くなる。これも最新の学習指導のスタイルなのかね?鉄器や青銅器も出土状態の物よりも新造品に近い状態で展示してあるのでこんなにピカピカだったのかととても納得。第一展示室面白いです、土器も圧痕と言って粘土で成型する際に周辺の穀類やら害虫を練り込んでしまった痕跡を型取りしてみたりと凄いですわ。縄文式土器と言えばな火焔式土器も実用品だったそうで、逆にあんな現代アートみたいなの普段使いするよりろくろ使った弥生時代以降の土器の方が良いか。

 当時漆器もあったのもビックリですよ、昨年福島県立博物館で見たアスファルト考察は面白かったけどその辺の扱いが軽いのはイマイチ。と言うより国立なので展示が総花的になるのは仕方ないのか、なので日本全国を通り越して朝鮮半島の影響云々と言うのは交易を行っていたので当然なのでしょうけどその古代朝鮮半島関連の展示が妙に多い。この時点で既に80分経過しておりどこかを端折って見学するしかない、なので大変申し訳ないのですが朝鮮云々はほとんど飛ばす事に。沖ノ島云々は20年前にもあった記憶がある、この度世界遺産に登録されたので展示の意味合いが違ってきていますけど。

 正倉院のところでの当時の官吏の暮らしは面白かったよ。第1展示室を出ると途中にトイレとベンチに自販機があるので、本当は開館時刻に入館してこう言う場所で持参した弁当を使うのが多分一番賢い見学方法だろうに。しかし第2展示室に行ったら展示が何ともザックリになってこれなら90分必要と言う事も無いかな、大体郷土博物館好きの私にとっては何度も見た事のある内容だし。説明に使うマンガの絵柄に時代を感じたりで展示にも歴史があります、今年の大河ドラマで今まさに進行中な朝倉氏の屋敷模型が有ったりするのは面白かった。

 鉄砲伝来にもスペースを割いていてヨシ、大体錆びるに任せて鉄が熔けたような火縄銃を展示してあるのですがこの施設では稼働しそう。日本に伝来した物は西欧製ではなく東南アジア製ではないか?と言う考察もなるほどな。同じフロアの中央にはご朱印船の模型もあり、帆はジャンク風でも船体は洋式帆船そのものだったのか。それが何故江戸時代のお粗末な沿岸航海しか出来ない和船まで退化したのか?隣の隣の部屋にその和船模型が展示してあったので私の様に物流に興味のある人は見比べても面白いかもしれない。

 江戸時代とかなあ、と言う感じでトバす。展示が刷新されたら見るかもしれないけど現状なら江戸東京博物館や23区内の区立郷土博物館で充分な気がする。とか思っていたら年配男性がスタッフに噛みついていた、館内にいるのは高齢の警備員ばっかりじゃないのと思いきや学芸員らしき若い人が対応している。一般に高齢者の歴史知識なぞ昭和の昔なレベル止まりなので、多分最新式と思われる展示を謙虚な気持ちで見て持ち帰り再検討した後メールで文句言えば良いのに。もしかしたら最新の知識を有する御仁かもしれないが。アイヌ史の展示について噛みついていたのですが、朝鮮とアイヌは時間調整で私はほぼスルーしたので何とも。

 展示4にたどり着いたらもう16時過ぎています、フロア面積で言うとまだ半分残っているので更に急いで見るしかない。が入るといきなり三越のお節料理食品サンプルが並んでいて何かと、物販にしか見えませんでしたがこれも展示なんだとか。その先で河童や妖怪が並んでいたのは季節物?化粧品の展示は女性受けしていましたが私はその先の葬式が面白かった、もう一度来てジックリ見るしかないか。
棺桶
 明治以降は超駆け足で、災害のコーナーもあったんですけど。20年前は月の法善寺横丁が再現してあったのが浅草を雑に再現してある、どうせなら玉ノ井あたりのカフェーを完全復元すれば良いのに、戦前既に冷房があったそうだし旧赤線地帯マニアのカフェー建築への拘りを見るに深い展示が出来ると思う。戦争関連は意外とニュートラル、朝鮮云々やらアイヌの展示は多少政治的な意図を疑ってしまったので。古代展示のように刷新されるとそう言うのは段々と消えていくのだろうと思う。

 結局ラストは駆け足になってしまった、埼玉県立歴史と民族の博物館には2回通って展示を見尽したのでこちらも数回足を運ばないとダメかな。
入り口

国立歴史民俗博物館
https://www.rekihaku.ac.jp/index.html


タグ:京成佐倉
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