金平浴場 （千葉県香取市佐原）

　３連休の中日は千葉県香取市の佐原へ、都内山手線の駅構内にポスターがペタペタ貼ってあった佐原の大祭夏祭り見物です。気温が３０度を軽く超える中直進しか出来ない山車を狭い路地に入れる為に勇壮と言うしかない曳き廻しの力技と結構な年代物だと言う山車の細工、それにお囃子の調子や拍子木とお囃子の曲に合わせて山車を曳いたり踊ったりする若い衆を見学。朝から晩まで山車を曳き続ける町内会の皆さんは薬缶やジャグや場合によっては山車の後ろを走る軽トラ荷台のスポーツドリンクで水分補給を心がけていましたが炎天下で観光しているこちらも汗ダラダラで大変です。

　ただし、夏祭りは小野川東側の八坂神社のお祭りなので西側はむしろ閑散としているのが凄い。その西側の観光バス駐車場脇に銭湯が有りまして１０年前に一度入っているので今回も時間が合えば入りたいなと思っていましたが、山車の曳き廻しを見ていたら余裕で１６時になってしまいました、営業は１５時からだそうです。路地奥に来客用の駐車場もあり、油井型の煙突下に切妻屋根の平屋の建物があります。天井部分に湯気抜き窓が有るのでお風呂マニア的には風呂屋と判りますが興味ない人には煙突と換気窓で町工場に見えるかも。正面には取って付けたような瓦葺の千鳥破風があり入り口左右の青いタイル壁に九谷焼の小さいタイル画、左手が富士山と茶畑？右手は山城と渓流。

　前回来た時には折り畳み自転車を右の屋根付き駐輪場に停めたんだよな、正面は板張りで足元は市松模様のタイル、窓は縦筋のすりガラスと言うとても良い雰囲気。引き戸を開けて入場、番台脇が狭いタタキになっていて右手の下足ロッカーに履物を入れる。しかし番台が無人だ、入浴料金は３００円と貼り紙がしてありますが平成６年よりとあるのでほぼ四半世紀後の今は一体お幾らなんだ？

　途方に暮れていると女湯側から女将さんが戻って来て３００円と言うのでお金を払う、石鹸も手拭いも無いと断られますが汗を流すだけで手拭いは持参したと答える、脱衣場はこの炎天下ですが冷房は無く扇風機のみ。外壁側にまたもや縦筋のガラス窓の入ったロッカーが有りますが常連さんの道具入れになっているので伏せて積み上げてある脱衣籠に荷物を入れる、財布に一眼レフカメラと一財産持ち歩いていますが番台もいるし大丈夫。トイレは開放してある外壁側に出て濡れ縁の先、ビニールの床材を貼ってあり奥が床に埋め込んである和式便器と手前に小便器なので小用を足す。

　浴室へ、一口側が気持ち高くなっていて島カラン１列でカランは仕切り側から５－４－４、島カランは文字通り島にカランのみで何故か公園にある様な水飲みもありシャワーは仕切り側手前４つのみ。シャワーのあるカランに陣取る、腰掛は出入口の一段高い場所に樹脂製のコの字型が４つと木製の腰掛が２、ケロリン桶にお湯を張るカランは日の丸扇刻印のレバー式。仕切り側カランには鏡があるのですがそのお陰で壁面の富士山の画が入ったタイルの下半分が隠れてしまっている。

　全身の汗をしっかりと拭ってから浴槽へ、仕切り側が深槽で外壁側が浅槽。深槽に足を突っ込むと熱くて入れてもんじゃない、と言うのは１０年前にも思った通り。昔実家にあったお湯のかき混ぜ棒が現役なだけある、浅槽側はうめてあるのでそちらにしばし浸かる屋根は高天井でも何でもなく湯気抜き部分だけ抜けている。ペンキ画は男女それぞれに富士山があり、男湯側は２６．６．１西湖となっていて千葉の香取で富士五湖に思いはせるのか。上がってもう一度全身を濡らした手拭いで拭くと汗が大体落ちてさっぱり、体がお湯になれたので熱い深槽に浸かってからカランのシャワーで全身を流して体を拭いて上がる。女将さんが相客に暑かったら外壁側の窓ではなく脱衣場との仕切りを開けろだの深槽はうめるなだの色々と注文を付けているので良く見ているなと、入場時の手拭い云々はタオル無しで入浴した高校生グループが出るに出られない状況なのを踏んでの注意だったか。

　出れば１６時過ぎ、日陰に入って利根川からの涼しい風を受ければひんやりとして汗を流したのも大正解と思ったのですが湯上りにノンアルコールビールを飲んだらどっと汗が出て来てしまった。山車は一旦休憩状態で夜の部に備えて提灯を付ける作業をしていたり弁当を食べたりしていますが夜の部まで観光する気力が無いので臨時駐車場の香取市役所まで歩いて戻りました。


金平湯
https://www.enjoytokyo.jp/life/spot/l_00029390/
http://www.kt.rim.or.jp/~tsukasa/sento/Diary/East/chiba/kanehi.htm
http://furoyanoentotsu.com/kaneheiyokujyosawara20080418.html

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