松原湯 （世田谷区松原）

　世田谷区松原の松原湯が２月で廃業するそうです、前回訪問が２０１１年なので辞める前に行っておこうか。と言う事で土曜日、環七から甲州街道下り車線に入って明大前付近で第一生命の角で左折すると真正面に出ます。京王線の踏切はほとんど下りっぱなしなのですが車両数台ずつ横断出来るから辛うじて開かずの踏切でもないと言うか。踏切で待っている対面にコインランドリーとその奥に油井型の煙突のある風呂屋。

　踏切を渡りぐるりと廻って入り口前へ、道路を挟んで対面は学校みたいでしたが教会。京王線の線路沿いが松原湯部分をも含め更地になっているので道路か線路の拡幅の影響で松原湯も廃業するのかもしれない。銭湯躯体の入り口左隣建物前が駐輪スペースになっているのでそちらへ原付を停める。フロントスペース増築していますが典型的な東京式木造銭湯、１２年前より周辺が更地になったおかげで躯体全体がよく見える。

　左手の下足入れで防寒靴をしまい自動ドアを抜けてフロントへ、ロビー部分は失礼ながらどう言う空間を目指したかが全然伝わってこない。フロントの女将さんに回数券を渡して右手の男湯へ。脱衣場は折り上げ格天井ですが天井の格子の目が荒いのも面白い、ロッカーは島と外壁側にあるので外壁側を使う。トイレは公道側扉の向こうで開けたらほぼ外、引き戸を開けて個室に入ると段のある和式便器。脱衣場にトイレの臭いが充満していたのはトイレ前の通路が実質外廊下だったのと、トイレの扉全開で風に煽られて臭いが入って来ただけだったと言う。

　浴室へ、島カラン１列でカランは仕切り側から５－５－５－４、外壁側に立ちシャワー２。ケロリン桶と腰掛を持って島カランに陣取る、カランは日の丸扇刻印のボタン式ね。カランは年季が入っていますがタイルはそこそこ新しい、全身をざっと流して浴槽へ。仕切り側が２名用座風呂で外壁側が２点式ジェット１とバイブラな浅槽、１７時過ぎと言う住宅地銭湯のピークタイムなので浴槽が大体埋まっている。今回の廃業を受けてＳＮＳで情報共有されているから銭湯マニアが殺到しているのも多少は影響あるか。

　最初は外壁側浴槽で何となく気泡、壁面から突如熱い湯が噴き出したら嫌だなとビクビクしつつ浸かっていると仕切り側座風呂が空いたので移動。こちらは壁面のボタンを押すとジェットが噴出します。しかも昔風の噴出時間が１分も無いタイプで安心、最近のはうっかりボタンを押すと数分間泡が出続けて気まずい思いをする事もありますからね。のぼせつつ数分間耐えるよりはずっと良い数十秒ごとにボタンを押し続けたら汗が出てきた。

　上がって体を洗う、シャンプー類の備え置きは無いので持参した物を使う。カランがほぼ埋まる位に盛況。体を洗ったら再度外壁側浅槽に入ろうとしたら先客が４名ばかりいたので隙間に潜り込むよ。壁画は側面まで廻りこむ大作で中央部分に富士山を据えた定番の西伊豆なのか三保の松原なのか？最近見る黄色がかった配色の作品です、立ちシャワーを浴びて上がる。

　８日で廃業と言っても常連向けの貼り紙がしてあるだけでフロントの女将さんも至って通常営業です、ロビーもフロント改造のついでに出来ただけで何があるでもないし。帰りは世田谷区の住宅地を抜けて小田急沿線まで行ってやろうと思いましたが結局住宅地を迷走してこれなら線路沿いに蘆花公園方向へ進んだ方が賢かったかも。


松原湯
https://www.1010.or.jp/map/item/item-cnt-492
https://www.setagaya1010.tokyo/guide/matsubara-yu/

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