第一日立湯 （葛飾区亀有）

　正月４日、まだ休みですが午前中に出勤して片付けたり年賀状の整理をしたり。帰宅後不用品を売りに行って帰りに洗車したりと新年早々断捨離モードでこの勢いで不用品をドンドン処分したいですわ。帰宅すると１６時前で今日からボチボチ銭湯も通常営業が始まるだろう、しかし毎年お参りしている豊川稲荷で融通銭の交換もしたいしどうしたものか？と言うのは先に風呂に行って身を清めて？帰りに豊川稲荷に寄れば良いかなと。

　どうせなら行った事の無い風呂屋へ、となると近場は行き尽しているから遠方の足立区か葛飾区ばっかり。夕暮れ時に足立区の牛田駅にほど近い松の湯に行ったらボイラー室事故破損により休業と言う貼紙がありどうしたものか？今ならギリギリ陽があるのですが周辺の行った事の無い足立区の銭湯を探す事はせずに昨日前まで行った葛飾区亀有に移動するというやや無茶な手を打つ。日光街道から環七に出ると信号は少ないし流れは早いので亀有までさほど時間を要さずに移動、と思っていたけど時間を見たら２０分以上かかっていますね。

　チェーンの焼肉屋安楽亭真正面にあるコイン駐車場奥にコンクリート製ですが先端部分をスレート製にした煙突が見えます、浴室部分の灯りが灯っているので本日は営業している模様。正面は千鳥破風に黒光りする瓦は塗ってある様子、鶴の懸魚も立派ですが雨どいは板金職人が銅板を叩いて作った見事な逸品ね。正面に原付を停めて入場すると下足ロッカーに「桜木芸工業株式会社」と言うプレートがあり、下足ロッカーのさくら錠と言えば銭湯マニアにはお馴染みなのですが社名のプレートは初めて見ました。

　入るとフロント式に改造されていて、奥に大きな風景プリントを貼ったロビー右手前にフロント、回数券を渡すと下足の札と交換にロッカーキーを貸してくれるのは駅前だから仕方ないか。右手の男湯へ、高天井はロビー部分にシャンデリアが下がっていたりと格天井ではなくなっています。ロッカーは下の扉との隙間に硬貨を３枚詰めて繋げていて１名で２つ使って良いらしい、トイレは前庭に出て濡れ縁の先でキレイな段のある和式便器ね。前庭に溶岩の築山とその上に置かれた陶器製の蛙、下の池には太った大きな錦鯉が泳いでいます。

　浴室へ、島カラン１．５列でカランは外壁側から７－０－６－６－６－４と仕切り側手前に立ちシャワー２、島カランの脱衣場側は水のカランしかないので実質５かな？それと島部分にはシャワーがありません。そのカランの島には最初から付いている水のカランと、お湯のカランは何故か取り外して島に水道管を外付けして剥き出しでお湯のカランを取り付けているのがユニーク。カランは日の丸扇刻印なのですが基部がねじ込みになっているのが見える、しかし鉛管に湯が通るとかなり熱くなるので剥き出しで良いのだろうか？

　ケロリン桶とブルーで幅の広い他所では見た事の無い腰掛を持って仕切り側のカランに陣取る、こちらシャワーもジョイスティック式の滅多にお目にかかる事が出来ない珍しい水栓が付いています。スティック部分を真下に向けるとお湯が出て縁に寄せるとお湯が止まる仕組み、問題のカランも熱い湯が物凄い勢いで出て来て冷え切った体を湯に馴染ませるのに一苦労。

　浴槽は中央にやや大きめの円形浴槽と仕切り側に窮屈な座風呂と外壁側にくすり湯、仕切り側に何時貼られたのか「本日より利用禁止」と貼り紙のあるサッシで組んだ部屋があり元はサウナだったらしい。森林浴かラドン鉱泉で良く見る構造で、コレがサウナだとドライなら多分電熱板を使った物だったかスチームでも温度が低くて全然汗が出なかったんじゃないのかね？１７時台は常連老人タイムなのですがぬる湯のくすり湯より熱い円形浴槽の方が人気があるのも不思議、四方のジェットはジャグジーの水流ではなく２点ジェットが４か所だから足が伸ばせない。なので途中より人気の無いくすり湯へ移動、ぬる湯ですがじっこうの浴槽に顎まで浸かって汗が出るまで頑張る。

　上がって体を洗う、シャンプー類の備え置きは無し。今度は座風呂へ、浴槽は小さいのですが外壁側を向いて２名並んで入り深さがあるので案外広い。壁画はタイル画で遠方の立山連峰？と手前に小川、ほどほどに温まってから立ちシャワーを浴びて上がる。服を着ているとフロントからご主人がやって来て床の水滴を雑巾で拭いて廻ったりとマメな御仁で感心した。帰りは素直に環七から水戸街道で戻るとあっという間に都心で往路はどれだけ遠回りをして来たのだか？豊川稲荷も間に合った上に並ばずお参りが出来て良かったです。


第一日立湯
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