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郷土参考館 (栃木県栃木市倭町) [郷土博物館]

 日曜日に栃木市観光へ、鉄道ですと上野からJR東北本線に乗って途中で東武日光線に乗り換えて2時間半の道のりですがバイクだと2時間ほど。市内の例幣使街道沿いが蔵の街で観光客も多い、一旦栃木駅まで行って駅周辺には何も無いのを確認してから旧警察署跡地の無料駐車場にバイクを乗り捨てる。その例幣使街道沿いに進めば良かったのをわざわざ巴波川側一本裏手のミツワ通り商店街を進み時々スマホの地図を確認しつつ進む、目的地は郷土参考館なのですが周辺に「塚田歴史伝説館」だの「横山郷土館」だの私営の博物館も沢山あって紛らわしいと言うかそちらも見学したい。

 そのミツワ通りから例幣使街道に向かう路地沿いの蔵屋敷が栃木市郷土参考館だった、ほぼ素通りしてしまいそうな位に地味で屋根に草が生えてたりする。地味な分入場料は無料、入ると正面に井戸、右手の庭前のガラス戸は昔の物らしく板ガラスが全然平滑じゃなく波打っていて実に味わいがあります。背の低い格子戸を潜りタタキでブーツを脱いで座敷に上がる、右手に薬問屋の様な箪笥とその手前に帳場があり奥には神棚もある。と隣の座敷から年配の男性が出てきた、自宅っぽい感じなので市営ではなく自宅を公開しているのか?と言う事ではなくて帳場のノートに何処から来たかだけ書けとな。その後ココは浄土宗の布教に来た僧が質屋を始めた店だったそうで、展示は奥の蔵内部1階と2階だとか。2階の梁が見事だから見て置く様にと言って座敷に戻るので、念のため撮影の許可を取ってから見学を開始。
ガラス窓の味わい


 この蔵とか日本家屋の座敷にカーペットを敷き詰めるのが栃木県だなあ、他所でも何か所かこう言うのを見た記憶がある。蔵の3方に展示物があると言うかただ置いてあるだけで、何か教育目的で体系的に展示して学習させようと言う狙いもなくただ何でも並べているのかね?右手のショウケースに先ず巴波川舟運として渡良瀬川経由で利根川水運に繋がって江戸との物流網の一部を形成していたとある、江戸から部屋河岸までは利根川水運の主役である200俵積の高瀬舟で、その先は50俵積の部賀舟を川岸から人足が引っ張って進む物流だったとか。
1階の展示
 と言う説明では何だか意味不明、部屋河岸も何だか解らないし「部賀舟」とは何?ベカブネだと東京湾の海苔養殖で利用した小型舟になってしまう。と言うのは検索したら外の巴波川で観光客を乗せて川遊びをしている舟こそが部賀舟なので海苔のベカ舟で間違い無かった、つまりは観光舟をバカにせずキッチリと乗る事こそ河川物流の歴史を学ぶ上で非常に大事だったのね。巴波川も市内部分は両岸が整備されていますがちょっと外れると農業用水みたいだったので、これでも水運で栄えるのか?駄載や人が背負って運ぶ陸送よりは効率が良いのだろうけど、江戸の運河みたいに開削まではしないのね、それでも集散地機能には支障無いか。

 とか、江戸の河川物流にはまっている私の考察であってこちらの展示は案外と簡単です。肥料商や味噌醤油の工場に陶器の窯元まで有ったので江戸~東京近郊と言う強みはやはり有ったのでしょうけれども。そんな蔵の街ならではで鬼瓦製造も盛んだったそうで取り壊した蔵から回収保存した鬼瓦や、蔵の土蔵造り構造を解説する為の壁の一部が展示してあったりもする。そこまではアカデミックでしたがその先は古今の民具がランダムに並べてあるばっかり、ハンドル式のレジスターの隣に昭和末期のワープロが置いてあったり。栃木と言えばの「しもつかれ」に欠かせない鬼おろしが展示してあるのは面白い、最後には農機具や大麻の栽培に関する資料など。

 2階に上がると更にランダム、時計回りに見学すると星野遺跡で出土した縄文式土器がガラスケース内とは言えかなり無造作に展示。都内の郷土博物館なら本物は仕舞いこんで展示はレプリカとか、本物なら破損防止のため二重三重に安全策を講じてあるのにこんな展示で大丈夫だろうか?東北道の栃木ICで降りて右に行くと栃木の市街地で左が星野でして、遺跡周辺に美味しいそば屋が有るから昔は良く行きました。土器の先は時系列順に展示があるのですが、唐突にキャプションも無くひな人形が有るのは佐野市同様に農閑期の際物作りが盛んだったのだろうか?栃木の秋祭りで着用する皮製の法被も説明も無く展示してあるのが何だかね。

 日光下駄の説明は丁寧でしたが薄暗いので字が半分位しか読めないし、と思っていたら先ほどの男性が下の階で女性客相手に展示の説明をしているので、中年男が独りで行ってもダメなのか。地元の子供が副教材持参して教師と一緒に見学する施設、と言うなら都内の郷土博物館も大体はそう言う体裁なのですが、もうちょっと親切と言うか説明を充実させて欲しい。無料の施設ですが市営なら副教材を備え置いても良いと思う、私が入った時は無人でしたが途中から数組入ってきたりで市内観光の人は皆観光マップ持ってレンタル自転車で廻っていますね。
正面

栃木市郷土参考館
http://www.city.tochigi.lg.jp/hp/page000005000/hpg000004907.htm
https://www.tochigi-kankou.or.jp/spot/kyoudosankoukan


タグ:栃木
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