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千葉県立中央博物館 大利根分館 (千葉県香取市佐原) [郷土博物館]

 日曜日は水郷佐原あやめパークへ、東関東自動車道を潮来ICで降りるとすぐ。今まで佐原市内から与田浦に行っていましたが潮来の方が近いですね、潮来駅前にも水郷潮来あやめ園があったので菖蒲を見るならそちらでも良かった。と言うよりも台風接近中で霧雨ながら横殴りの雨で与田浦よりも周囲を囲われた潮来の方が濡れなかったかも、寒いし濡れるしで花弁に水滴が付いて重さで萎れたようになっている菖蒲は早々に諦めてすぐ隣の大利根分館へ移動。

 実は昨年11月に来たばっかりなのですが、菖蒲を1時間弱見ただけで東京に帰るのもシャクなので再度入場。その名の通り利根川をテーマとした郷土博物館でして、それなら関宿城博物館と被りそうなのですが、大利根分館は自然と歴史がテーマであるのに対して関宿城は治水や災害に民族と言う被りそうで被っていない展示内容なのです。流石は歴史民族系の県立博物館が県内に6つもある千葉県だわ。
正面
 生憎の天気だけに職員以外ほぼ無人の施設に300円払って入場、6月は企画展「船大工の技術と生活」と言うのをやっていまして、その関連で宮内晴美氏の1/600洋上船舶模型のミニ展覧会もやっている。と思いきや、何と宮内氏は旭市内で東日本大震災の際に津波で罹災して亡くなったそうで。展示品も全て津波による破損を免れた物だとか、旭市は防波堤を越えて津波が襲った地域でして私も海岸沿いで罹災した「浜ゆう」と言う食堂に復興支援と称して何度も通っていますがビックリした。


 展示は自然と歴史なので第一展示室の半分は利根川水系の野鳥や魚ではく製が展示してあったりする、その分歴史や民族が簡単でナウマンゾウから中世まで同じ部屋で見せるのか。展示品も複製品や模造品中心だし、と言うのは第一展示室と第二展示室の間に水槽が並んでいて在来魚のみならずカミツキガメやアリゲーターガーにブラックバスと言った魚が飼育されている。普通は美術品・工芸品・発掘物を収蔵する施設で有り得ないだろう、だから展示品に本物がほとんど無いのかもしれない。
亀
 そこは関宿城と完全に棲み分けしているのかもしれない、中庭には亀の飼育コーナーがあり、すっかりお馴染みなミシシッピアカミミガメに混じって赤耳じゃないカメもいるのでコレは本当の在来種なのかもしれない。第二展示室は入り口付近に利根川の東遷関連の展示が有るのが嬉しい、関宿城では土木工事や技術に関する展示でしたが大利根分館では十六島と呼ばれた地形が開墾で農地に変わる様を中心に採り上げています。隣接するあやめパークは与田浦と言う池の一部を利用した公園なのですが、与田浦も十六島時代の名残なのか。

 関宿城同様にこちらも高瀬舟の模型を中心に利根川の水運を語っています、もう利根川と言えば高瀬舟なのか。関宿城では高瀬舟のロジスティクス中心に展示をしていたのが大利根分館では高瀬舟の備品や暮らしを中心に展示と棲み分けてる、舟乗り相手の入浴施設を備えた舟なんぞもあったそうで。それと関宿城では触れていなかった流域での稲作に関する展示もかなり充実、千葉と言えば早場米なのは台風シーズンになると田が冠水するのでその前に収穫する為の工夫なんだとか。戦前戦後の白黒記録映画をブラウン管式テレビで見せるコーナーもあり、関宿城で大きく紹介していた外輪船の通運丸は模型と航路図だけ紹介。

 その先が企画展示室でして、高瀬舟を船大工中心に紹介。関宿城でも高瀬舟展をやっていましたが大利根分館は船大工がテーマだけに造船所の徒弟制度や契約に設計から納品までのフローや造船の道具に半纏なぞを展示、茅場町まで高瀬舟で行って木の樽に入った醤油をベルトコンベアで倉庫に搬入する写真はハイローミックスでシュール。利根川から江戸川と小名木川経由で海に出ず安全に大消費地東京に来る事が出来ると言う当時の水運網ならではです。

 外に出て渡し船だの水門なぞを見学、ココの屋外展示で面白いのは消波ブロックを色々展示してあることでして、お馴染みテトラポット以外にもこれだけ種類が有るのかと勉強になります。帰りは同じ潮来じゃ芸も無いかなとは思いましたがとにかく天気が悪いので佐原に出ても何も出来ないだろうと言う事でまたもや潮来から帰宅、潮来も観光ホテルが並んでいたり川魚の料理屋があったりと面白そうです。
消波ブロック

千葉県立中央博物館 大利根分館
http://www2.chiba-muse.or.jp/OTONE/index.html


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