笑楽の湯 （千葉県安房郡鋸南町上佐久間）

　秋分の日、早朝は雨が残っていましたが晴れたのでボランティアに行こう、ナビに鋸南町をセットすると普段の羽田空港からではなく大師から首都高に乗る誘導をしたのは新鮮で確かにその方が近道だった。アクアトンネルを抜けて連絡橋は突風と言うのは割といつもの事、と思いきや本当に突風で前を行くバイクの人は飛ばされそうでバイクにしがみついていたしウチの車も激しく揺さぶられる。鋸南町に着いて１６時前までボランティア活動、突風でここまで壊れるんだと言う建物の破壊され具合に驚きつつも黙々と瓦礫の撤去作業。他所のグループが担当した現場では廃屋状態の家屋の瓦礫が綺麗に片付いてちょっと感動。

　その鋸南町役場に被災者向けに開放している入浴施設の案内が壁に貼ってあった、瓦礫の処分場から少し奥でボランティアに行った先の被災者もそこの話をしていたので帰りに寄ってみる事に。役場前の県道１８４号をひたすら走り館山道の下を抜けて郵便局で引き返してちょっと不安になる位に細い砂利道に入るとその先はまあまあの幅員のある道路で突き当りに菱川師宣の見返り美人が看板でお出迎え、鋸南と言えば見返り美人ですものね、何故か。

　右手の駐車場が一杯だったので左手の砂利敷き駐車場へ、役場に貼ってある位ですから町民が来るのかと思いきや高所作業車など災害派遣や応援に来ている人が主で挨拶する様子から常連客らしい。見返り美人右手の入り口に向かうと脇にブルーシート等の物資が積み上げてある、施設自体も避難所にもなっている様でボランティア活動従事したとは言え県外の人も良いのだろうか？

　入ると右手に受付があり何故か名前・住所・電話番号を書かされるので順番待ち？と思いきやそうでもない、通常は５００円ですが災害発生で３００円ですとレシートまで発行して受付のシステムが良くわかりません、左手の金属製下足ロッカーに雪駄をしまい浴室まで案内しますと言う受付の女性に続いて進むとこちらは母屋の老人福祉施設ですか。渡り廊下を抜けて離れに入るとマッサージチェアと車椅子対応トイレのあるロビーへ、無料の金属ロッカーに貴重品を入れて男湯の暖簾をくぐるとカイコ棚に脱衣籠。

　籠に服を脱いでいくとステテコがビリビリになっている、汗で肌に貼り付いたステテコがしゃがんだ時に裂けたらしい、確かに布が裂ける音はしました。そのズタズタな下着姿でトイレへ、洋式便器ですが最新の施設でも無いのでシャワートイレ付ではないね。引き戸を開けて浴室へ、奥の引き戸を全開にして半露天風呂状態でヤマモミジが植えてあるので晩秋に来たら気持ち良さそう、でも夕方になったら閉めないと藪蚊が凄いだろうな。右手に浴槽があり左手にカランが５つ、ケロリン桶と腰掛を持ってカランに陣取り備え置きのボディソープで全身の脂汗を拭ってシャワーで流すよ。

　浴槽へ、脱衣場側にスロープがあるので高齢者も安心かな？ナトリウム泉ですが特にしょっぱくもない白湯で加温してあるのか湯温は高齢者にも優しい４０度弱ほど。慣れない力仕事で土のうを持ったりナタやバールを振り回して恥ずかしながら右手が痙攣して指が動かなくなっていたので浴槽内でグーパーしたり緊張を解く努力を、相客は地元の老人でしたが段々と職人風の人が多くなってきた。会話を又聞きしていると遠方から宿泊して応援に来ている風で仕事なのかボランティアなのかは不明。

　ぬる湯ですがナトリウム泉のお陰か上唇までお湯に浸かっていると汗が出てきたので上がって体を洗う、客層的にスーパー銭湯世代中心ですが桶と腰掛は片付けるのね。備え置きのボディソープは液体せっけんなので汚れがガッツリ落ちます、浴槽にちょっと浸かってからカランのシャワーを浴びて上がる。出て渡り廊下を戻ると母屋のワークショップみたいな場所の表側は畳敷きの大広間だったのか、内部写真を色々撮りたかったのですが避難している人もいるので断念。

　外に出ると右手の駐車場にキッチンカーが来ていて炊き出しが始まる模様、ボランティアセンターでも焼きそばの炊き出しがあったので皆さん出来る事をしているのだなと。さて、館山道に乗ったら今朝の突風でアクアライン連絡橋は封鎖されたらしい。現地入り出来ただけマシかと思いつつ市原方面渋滞２５キロでグッタリ、往路は９０分ほどで到着しましたが復路は４時間以上かかりました。それでも役場で証明書を貰ったので車載機からＥＴＣカードを抜いて一般ゲートを抜けて帰りの通行料は無料ですよ、継続支援をと言う事なので来月の連休も行こうかな。


笑楽の湯
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