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川崎市民ミュージアム (川崎市中原区等々力) [郷土博物館]

 日曜日、天気は悪いと言う予報なのであまり遠方に行くのは止め。近場に何かあったかな?と調べたら川崎の等々力緑地にある市民ミュージアム内に郷土博物館があるね、等々力なら雨に降られても近いから大丈夫。中原街道を進むとゾロゾロと等々力へ向かう人の流れがあるので今日はフロンターレ戦があるのか、周辺が混雑するかな?と心配でしたがミュージアムと競技場は同じ等々力緑地内でも結構離れているのでほとんど影響無かった、駐車場は満車でしたがバイク駐輪場は余裕。バス停側から入りましたが正面は競技場側かな?巨大オブジェならぬ製鉄所でかつて使われていた巨大な転炉がお出迎え。
転炉
 入るとミュージアムショップ、特別展は有料ですが常設は無料のはず。何処に行けば良いのか?スロープを上がって奥に行くと白黒変形市松模様の床な円形ホールが、窓からは先ほどの転炉が見える。謎のオブジェが点在していますが退色した等身大グラビアアイドルのPOPが何故かH型鋼を抱えているのが面白いなと。奥が階段状になっていてその奥が常設展の郷土博物館らしい、階段かと思ったらホール観客席になっているのか。


退色さ加減が良いです
 上がってみると左手から見るらしい、最初の民族コーナーではいきなり河童像がお出迎え、変にリアルでコレは学校で見学に来たら「河童」とか言うアダ名を付けられる子もいそう。入ると多摩区登戸で今なお続くと言うセエノカミの小屋が、「賽の神」で小屋状のどんと焼きなのかね?正月飾りを材料に作った小屋で最後には燃やすとなるとすぐダイオキシンだ何だ言う昨今では燃やす事もままならない気がする。どうも展示のキャプションが古いままなんじゃないかな?センサーで自動再生が始まるAV機器もブラウン管テレビだったりなので、今なおと言うのも2~30年前の話だと思う。
賽の神の小屋
 しかし民族コーナーは民間信仰の資料が充実していて良かった、川崎市内でもコト八日をやっていたので目籠でも展示していないかな?は無かったが、板橋区立郷土資料館では特別展でやっていたのにね。念仏講の長数珠や獅子頭の他に藁製の龍・オタマジャクシ・カエル・雷と言うのは初めて見たので感動、対岸都内奥澤神社の大蛇は町内練り歩いたら奉納されますがこちらでは多摩川に流すそうで祭の趣旨としてはそちらの方が正しいのかもしれない。その他農具に民具もあるのですがミニチュアで再現された茅葺屋根葺き替え工事も印象的、今同じ事をやると千万二千万かかると言うのですが多分人件費も材料費もほとんどタダでやっていたので、社会の仕組みが変わると言う事は大変なんだなとしみじみする。
龍・オタマジャクシ・カエル・雷
 常設が民俗だけならそれは素晴らしいのだけれども、大抵小中学校の社会科で使う施設なので川崎の歴史を学ぶ事が出来る様になっている。古代史は丁寧でして模造品でも無い本物の土器が目の前に展示してあったり草歴史研究家が寄贈した矢じりのコレクションがそのまま展示してあったり。次いで古代は川向こうに亀甲山古墳があったりするこの界隈だけに古墳の解説もあり古代から近世まで荏原郡と言う行政単位だっただけはある。が、その後中世を抜きにして一気に江戸時代までワープするのは府中市の郷土の森博物館と同じじゃないの。向こうは古代まで行政の中心地だったのが、以降江戸時代に宿場が整備されるまでパッとしなかったのだけれども。

 川崎の場合も東海道の川崎宿まで何も無かったか?と言うと分倍河原は古戦場だったよな、府中市だけど。北条氏とか何かありそうだし、先日放映のブラタモリでも徳川将軍家と小杉陣屋町の関係の話をしていたのに。その辺全くスルーなのは学芸員さんの専門外とかそんな理由なのだろうか?とにかく一気に幕末の川崎万年屋まで話が飛んでしまう、万年屋は私でも絵図で見て知っている位有名。近代は一気に工業化して昭和20年4月の空襲まで、東京じゃ城南大空襲と呼びますが川崎大空襲なのか。東京都品川区大田区から川崎市横浜市界隈の町工場や大工場が攻撃されたのだけれども。

 戦後は私世代ならお馴染みな光化学スモッグやらの公害問題に埋立地など、小中学校の社会科カリキュラムだからこんな物かな?と言う扱いです。農村の水争いや近代になっての水源を平等に利用する仕組みとか、こちらの展示を組んだ人は農村の研究が主の様なので、それならそれで突っ走れば面白かったのにな。歴史も展示物も素材としては良い物持っていそうなのに使い切れていない残念さが漂う、近隣自治体施設が鉄道網を採り上げるだろうからトロリーバスにするわ!とか基本は面白いんだけどね。

川崎市市民ミュージアム
https://www.kawasaki-museum.jp/ 


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