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関宿城博物館  (千葉県野田市関宿三軒家) [郷土博物館]

 日曜日、予報ではこれから雨なので車で出掛けるかな?千葉県の8つある県立博物館でまだ行っていない場所はどうだろうか?と検索すると関宿城博物館が何と私が最近調べている「利根川の東遷」について展示しているらしい、これは行くしか無いと車を起動。カーナビに電話番号を打ち込むと東北道から圏央道に行けとな、東北道と言えば埼玉県なので目的地は千葉県との境なんだろうか。

 首都高から東北道に入り圏央道へ、五霞ICで降りて案内の通りに進むと途中に鈴木貫太郎記念館と言うのも有るので時間が有れば寄ってみたいけど無理かな。田植えの終った水田の中を進むとお城が見えて来てそこが目的地、手前の駐車場に車を停めると外は本降りの雨なので正面ではなく右手の屋根のある車椅子用スロープを廻って入場。
お城
 200円のチケットを購入して入場、正直展示テーマはかなり地味だと思いますが案外こんな天気の悪い日の割に見学者多数。第1展示室には入ってすぐ左手に復元した水塚があり、水防組織や水防工法がパネル展示されていて丁度読んでいる最中の「水と闘う地域と人々」に紹介されている物だったので理解も深まります。今なら洪水でも消防団ですが、昔は水防団があったのだなと。


 そして第2展示室は本当に丸々利根川の東遷に関する展示でちょっと感動、1594年から1654年までの4期の工事で東京湾に注ぎ込んでいた利根川が現在の銚子へとその流れを変える様が図版や文書で示されています。治水工事の手法についても関東郡代伊奈氏の流出用堤防や遊水池を使った関東流と現代風な紀州流が対比して図示されていてわかりやすい。水と闘う地域と人々に登場する中条堤の遊水池は関東流その物だったか。
利根川の東遷
 と、男女3名のカップル登場。利根川の東遷を示した図版を見て地名がどうこう言ってみたり展示してある当時の文書を読みあげてみたりと只者ではない、大学生で利根川の東遷について研究しているのだろうか?思わず会話を盗み聞きしたり。老中田沼意次による印旛沼干拓や江戸時代の洪水年表を見るに、利根川の東遷や荒川の西遷をしても引き続き水が出続けていたのだなと。

 展示室3には中央に大きな高瀬舟の模型と周囲に水運による物流の発展の歴史が解説されています、大消費地江戸周辺でそれまでの関西ではなく利根川沿いで醤油や味醂の生産が盛んになりその荷揚げ地がそのまま宿場町として発展し、また新たな港の誕生により既得権者が規制を求めたりと言うのも昔も今も変わらない。明治以降は蒸気船就航による高速輸送から更に高速な鉄道整備による水運の衰退まで、やはりドンドン変わっていくものなんだな。
高瀬舟
 展示室の一番奥にテレビゲームがあり先ほどの大学生カップルが興じていたりすると何か変に安心する、傍らに利根川図誌の複製本がありコレは最近岩波文庫版を読みました。4階の展望室へはエレベータがありスーパー堤防からの江戸川と水田地帯が一望できます、3階の展示室では河川専用の高瀬舟展をやっており、模型や実物の部品展示で解説。佐原の大利根分館とのジョイント展示でして、なんと佐原駅北口に近年まで港があったと言うのはビックリした、駅の北口には広い露天の駐車場が有るのであれの一部まで運河が延びていたのだろうか?
佐原駅前
 2階の企画展示室には甲冑や刀剣に鉄砲が展示してあり関宿藩の解説、しかし大多喜城と言い関宿城と言い千葉県の博物館はお城の形態をした物が多いね。16時半の閉館時刻が近付いてきたので外にあるミュージアムショップに行って過去の企画展で何か面白い冊子が有ったら買おうと思っていたら何と閉まっていました、生鮮品も売っているらしいのに。利根川の歴史は引き続き学習中なのでまた間をおいて見学に来なければ。

関宿城博物館
http://www2.chiba-muse.or.jp/SEKIYADO/


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