日本語とタミル語 [読書感想文]
40年前の現在進行形。
仕事でインド人、それも南方ドラヴィダ系タミル州出身の人達と付き合いがあります。彼らは大体日本語が達者でほとんどの人が日本語の読み書きが出来るのでコミュニケーションも容易。何故タミルの人が日本語が上手なのか?と言う疑問にハッキリと答えて貰った事はありませんが実に理由は簡単、タミル語は文法がほぼ日本語と同じなので単語だけ覚えれば日本語がすぐ話す事が出来るようになるんだとか。
実際にそんな日本語学校がチェンナイにあってそこを主宰するインド人からSNSの友達申請があったりもする、その学校の卒業生に相談したら「私がいるから彼とのつながりは必要ない」とか言われてしまいましたが。じゃあ逆に日本人がタミル語を勉強するのも簡単か?と言うと発音が全然違うので難しいと思う、日本語に無い音を多用するので。近現代に誕生した物の名称に関しては英語の単語をそのまま使っているケースが多いので、タミル人同士が話すのを脇で聞いていると英語とタミル語のチャンポンで会話しているように聞こえます。
そんな風にタミル語に慣れ親しんでいるところ古本屋で見つけた一冊、40年前の本ですが日本語とタミル語を比較している。しかし40年前と言えばやれ「キリストは日本に来ていた」だの「日本人の祖先はユダヤ人」だののトンデモ本が跋扈していた時代でして、書評を見たら本書も何かそんな扱い。40年前ならインド南部に生息する謎のタミル族だったかもしれませんが今は江戸川区葛西などに大勢暮らしているから謎も何も無い。本書冒頭で奇祭であるかのように紹介されているポンガルも区の施設を借りてタミル州出身インド人が毎年東京でも開催しています。