SSブログ

流山市立博物館 (流山市加) [郷土博物館]

 以前読んだ利根運河の現地を検分しに行き運河の江戸川口からそのまま江戸川サイクリングロードを自転車で南下。しかし14インチの小径折畳み車なので漕いでも全然進まず、足は痛くないけれども尻が痛くてかなわないなあ。そう思っているとサイクリングロード脇に「図書館・博物館はこちら」と言う看板が立っていて何事か?尻が痛くてコンビニなりカフェに入りたかったところなので行ってみよう。

 土手を降りるとこの界隈は「加」と言う町名なのか、土手には現在地を示す物が何一つありませんでしたが市街地に降りると現在流山市内にいるのが確認出来た。流山市の郷土博物館は味醂的な意味で見たかった施設です。スマホ地図で探すと流山街道沿いの業務スーパーの裏手位、すぐ見つかったので駐輪場に自転車を乗り捨てて坂道を上ると左手が図書館で右手に博物館。この場所に昔役場があったとかで史跡扱いです。入ると正面に水槽があり右手に進む、手指の消毒はしますが検温や入館時に一筆書くと言う事もないね。

 無料で入館出来て展示は2階なので階段を上ると踊り場部分に高瀬舟の模型があり、ボタンを押すと動きますとあるのでやってみると照明が落ちて上下する位。見学順序が図示してあるのは親切ですがそのパネルの向きが変。入ると何と!ガラスケースの中が空で展示を入れ替えている最中なのかガッカリ。しかし!通路上に縄文土器や弥生式土器がむき出しで並べてあって「もってみよう」ときましたよ!
土器は持って良い


 何度も書きますが国立や都道府県立の施設では土器は大体レプリカが展示してあるのに対して市区町村立博物館は地域のお宝である土器の本物を展示しているのが普通ですが持ち上げて良いとは!?手で持つと手びねりでぼってりとした縄文土器とろくろを使っているのか素材が薄い弥生式土器の違いが掌に伝わってきます。更により洗練された土師器の壺と甑も持つ事が出来て、器と言うよりも調理器具な甑ってこう言う構造なのかとやはり知識は有っても手に取ると理解度はとても高い。古墳の副葬品だった円筒埴輪は後世の作でも造りが素朴なのも手に持つと色々分かる、全国の土器ファンは流山に行かないと。

 土器のあまりに豪快な展示方法にしばし絶句、キャプションを見ているとやはりメインは先生に引率されてくる小学生向けの施設らしい。その先に新選組関連の展示があり何の縁が?と言うのは近藤勇が捕縛されたのが流山市なんだとか。そこで一旦展示が切れるのは小学校低学年ならココまでしか見ないとかあるのかも?その先で再度先土器時代から展示が始まります。

 石器から古墳時代の土器まで一通り揃っているなと、鎌倉時代の板碑の後歴史の記述がまたもや新選組まで飛ぶかなと思いきや将軍の狩場があったそう。と言っても記録が残っているのは4回だけなので、目黒区の郷土博物館で見た様に鷹狩を頻繁にやられて地域住民の生活に支障が出た言う感じでもない。その先は歴史と言うよりも郷土史展示ですが小林一茶登場して、こちらも近藤勇同様に流山市とのかかわりは微妙な気がする。

 その後民俗関連の展示の後に利根運河関連の展示、先ほど実況検分して運河沿いの交流館で資料を色々頂戴した上に、そもそも利根運河の本で事前学習していたのでとても良い復習になります。河川物流用の外輪船な筈の通運丸が東京湾内の航路も持っていたのかとか、どうせならキッコーマン所有の汽船万寿丸の模型でもあれば良いのに。理想は博物館で予習してから運河沿いの交流館で情報収集してから運河沿いを検分ですかね。

 流山市内の土地の利用状況は昔と比べても田畑がそこまで減っておらず山林が減って住宅地が増えている感じなのか。その後は戦前戦後の展示となりこれで終わり?と思ったら外壁沿いの展示だけ見ていまして通路内側の展示も見ないとダメだったのか。先ほどの近藤勇まで戻ると貝塚の剝ぎ取り標本がありそこからまた現代に向けて戻らねば。と、思いきやその次が味醂の展示で内周側の展示は割とランダム?先ほど利根運河沿いに工場のあった天晴ブランドの甕が展示してありますが、今ではキッコーマンの1ブランドとなった万上が地域のブランドですので液晶テレビのキッコーマン謹製の動画なぞを視聴する。
天晴の味醂甕
 その隣に昔の農機具が並んでいるのですが、つい昨日に館山市立博物館で見た縄をなう機械らしき物と良く似た物が置いてあり、説明書きに「縄ない機」とあるのでやはり稲わらの縄をなう機械だったか。中ノ坪製鉄遺跡は先ほど見てきた利根運河沿いの東深井にあった古代製鉄炉跡を丸ごと剥ぎ取りして展示してあり、地域児童向けの学習施設と軽く思っていたら展示が高度だわココ。古代製鉄炉は福島県立博物館にも展示があり、こんな露天で鉄を作っていたのか!?と驚くばかりでしたのですが今回は個人的に見聞2例目なので割と冷静に見学。
製縄機
 外周では簡単な説明だった鎌倉時代の板碑も内周側には現物が6つ並んでいるし。ポスター展コーナーにはこちらの施設オープン時な昭和53年のポスターや昭和48年の千代田線全通のポスターとか。昭和の住宅再現の奥には昭和42年・53年・平成の給食サンプルが並んでいて世代的に昭和53年該当としてはもうちょっと豪華だったと思う。最後には「ニューレーダー作戦ゲーム」が展示してありこの辺はリアルで遊んだ記憶も有るのでそろそろ自分が歴史扱いされる年齢になって来たのだなと凹む。

 出口のアンケート記入用鉛筆を入れる金属トレーが40年近く昔の初代トヨタビスタのノベルティでこれも展示した方が良いんじゃ?博物館の近くに流鉄流山駅がありコレが軽便鉄道と紹介されていた鉄道か、リアルにSuica対応しておらずある意味感動しました。市役所の目の前にキッコーマンの大きな工場もありそんな意味では変わっていない地域なんだな。しかし今まで見た中で最高レベルの展示ですので是非行ってください、土器触って剝ぎ取り製鉄炉と味醂だけでお腹一杯になります。
図書館と同じ建物

流山市立博物館
https://www.city.nagareyama.chiba.jp/life/1001780/1001785/index.html


タグ:流鉄流山
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。