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浦安市郷土博物館 (千葉県浦安市猫実) [郷土博物館]

 日曜日、前回浦安に行った際に公開時間終了後だったから前を通っただけの郷土博物館に行かなければ。例によって357号線を東へ飛ばす、浦安市に入ると空が真っ黒になってポツポツ来てすぐに土砂降り。市役所裏手の郷土博物館駐輪場に原付を突っ込んで入り口脇レストランの「すてんぱれ」に逃げ込む、盛夏なのでズブ濡れでもどうと言う事も無い恰好なのでそのままランチを済ませて小止みになったところで10メートル隣の郷土博物館入り口へ。郷土博物館は無料だったり有料だったりしますが浦安は無料。

 右手に総合受付がありお姉さんがパンフレットをくれたのでお勧めの見学順路を聞くと先ずは地下1階に降りて屋外展示から見ろと、エレベータがありますが階段で降りて外へ出ると折角冷房の効いた涼しい屋内で一息入れていたのがまた屋外でして湿気でメガネが曇る。と言うよりも雨がまだ降っているし、実は番傘を貸してくれたのですが気付かず進んでしまった。施設のコンセプトは東西線開通と埋め立て以前の漁村だった時代の浦安なのでそれを再現している、橋を渡ると砂利敷きの地面に民家が並ぶ。

 入って正面がたばこ屋でして中を覗くとたばこ屋と言うよりも雑貨屋、となりの船宿は中にリアルにスタッフなのか人がいて覗くと「何見ているのよ?」と言う反応が却ってリアル。とにかく雨が止まないので軒下を辿る様に進んで見学、豆腐屋は中で子供が昔の遊びを体験出来る施設らしい。一番奥に風呂屋が有るのですがこちらは復元家屋ではなくビル壁面に風呂屋の正面が貼り付けてあるだけ、宮造りではなく町屋造りの本体に千鳥破風の入り口を付けてある銭湯の態ですが入り口左右のタイルがありがちな雰囲気で良い感じ。
復元銭湯


 風呂屋の向かいの天ぷら屋は引き戸を開けて中に入ると現代の空調機器が入っているのでまあ快適な事、山本周五郎が浦安を舞台に書いた小説「青べか物語」に登場する天ぷら屋がコンセプトだそうですが、正直冷房が快適過ぎて全然昭和初期の浦安っぽさが無い。座敷のある飲み屋で厨房には給水器があるので無料のお茶を飲む事が出来ます。復元家屋ばかりかと思いきや三軒長屋と言うのは県指定の文化財なんだそうな、茅葺屋根の長屋なんて粗末と言うよりも贅沢な作りな気がします。市内文化財の旧大塚家住宅も茅葺だったので板葺きよりも材料が当時は安価だったのだろうか?

 建物本体壁面に焼玉エンジンを格納したトタン小屋がありますが1日1回だけの公開時刻は過ぎてしまった、館山の道の駅に大きな焼玉エンジンは展示してありましたが稼働状態なのがお値打ちなのでまた来なくては。先ほどの橋を渡って館内に戻っても外からのルートでも地下1階にある舟の展示室に入る事が出来ます。河川物流の主役高瀬舟の展示だったら嬉しいなと思いきや浦安なので川舟ではなく沿岸漁業の漁船や海苔養殖のベカ舟など、海苔養殖については東京都大田区の海苔のふるさと館が詳しく、品川区や中央区の郷土博物館にもあったかな。こちらでは造船契約書の巻物や造船の手順を解説した展示もあるのがちょっと面白いです。
ベカ舟の解説
 1階に戻ると常設展示、昔の浦安がコンセプトなので埋め立て以前な海岸の様子や干潟の生き物など。水槽に魚や甲殻類を飼育しているのは千葉県の大利根分館みたい。先ほどはベカ舟の展示でしたが今度は改めて海苔の養殖コーナーがあり、「海苔ペット」なる道具は初めて見たな。見た感じでは樹脂製なので都内の海苔養殖が廃れた後も続けていた浦安ならではの逸品なのかもしれません。漁業関係の展示の先には浦安弁の動画を視聴できるコーナーあり。現在休止中な館内の音声ガイドも日本語・英語・浦安弁が選択できる位の推しで「銭湯物語」と言う動画をチョイスしてみたら年配女性3名が娘自分の猫実界隈の銭湯が如何に混んだか?板の間狙い(泥棒)の話と番台のご主人の目線が気になったと言う話をするのですが、浦安弁とは漁師言葉なので乱暴だなあと思い聞いていました。
ヤドカリ
 その先は貝剥きと佃煮製造、そして佃煮や魚介類の行商の話。男は自転車で、女は背負って遠方まで行商へ行っていたんだなと、行商の色々なコツが開陳してあり学芸員さんは良く調べたなと。その先は埋め立てや開発の話で漁師町から東京のベッドタウンに変わる浦安の話。向かいの寄席を再現した浦安亭ではギャラリー0名で動画上映をしていましたが、戦後のキティ台風の高潮で浦安が壊滅的な被害を受けた話をやっていて勉強になりました。カスリーン台風では鬼怒川や利根川の氾濫で埼玉県東部や葛飾区が壊滅的な被害を受けていたのですが、高潮も恐ろしいのですね。

 2階の視聴覚室では地元の児童が模造紙にまとめた発表やらブラタモリで浦安を紹介した回のビデオ上映やら、私の行った翌週のアド街も浦安回だったのでそれもライブラリに加わったりして。それよりも浦安市街地の357号線を挟んだ海側にある鉄鋼団地関連の展示が案外と良かった。廊下のショウケースには先日フラワー通りの米の湯に行った際に外観だけみた末広湯の暖簾があり、なんと今年の3月まで営業していたそうでそんな事なら行けば良かったわ。
末広湯の暖簾

浦安市郷土博物館
http://www.city.urayasu.lg.jp/kanko/kyodo/


タグ:浦和
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