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川の駅 水の郷さわら (千葉県香取市佐原イ) [郷土博物館]

 日曜日、先週は葬儀で行けなかったJAきみつの味楽囲おびつ店に行きたい。味噌とアロウカナ卵の買い先として地元スーパーではなくこちらに買いに行く事になっていて丁度味噌が切れそうなので、しかし加えて月に一度は大型バイクを動かさないと。とか言うと完全に持っている事が負担みたいですね。連休中に東関東道の潮来から香取に抜けた際に何度も行っている道の駅さわらに博物館が併設されている事を今更知ってじっくり見たいと思っていたので、佐原と君津って廻れるもんだろうか?

 ガラガラの首都高湾岸線から東関道に乗って佐原香取で降りるとすぐに水の郷さわらへ到着、バイクを停めて先ずは何時も外でやっているガレージセールを検分。事務所のシンビジウムがよく育って今年こそ株分けと言うのをやらないといけないからナタが欲しいのですが使用目的に対してゴツ過ぎるのしか売っていない、地元で売っている安物の方が値段が安いので中古品を買うのは止め。道の駅のフードコートでランチしようかなと思いましたが待たされる事が多いので直売場でおにぎりを買って簡単に昼食を済ます。

 腹が出来たので先ずは屋外展示から、気温は30度を超えていて暑い事。観光船乗り場から歩いて行くと浚渫船の利根号が係留されているのか展示してあるのか不明な感じである、見学後土手を上がるとポンプやブルドーザーにトラクターショベルが屋外展示。小型のブルドーザーじゃなくてトラクターショベルなのは汎用のトラクターにドーザーが付いているかららしい。巨大な自走式草刈り機は携行式じゃダメなのか?船舶はスクリュー廻りが特殊でタグボートみたいな船だなと思ったら河川用のタグボートだった。
利根号


 屋内に入るとロビーに佐原の夏祭りで山車に乗っていた藁製の鯉がお出迎え、昨年の夏祭りは観に行ったので見覚え有ります。佐原のお祭りは旋回能力の無い山車を人力で無理やり方向を変えて路地に入っていく荒っぽさが魅力なので是非見に行きましょう。階段で2階に上がると防災教育展示室がありそちらが郷土資料館になっている、川の駅とは本来防災倉庫として河川災害に備えて資材や機材を備蓄したり保管する施設なので展示も当然水害や防災に水利に関するもの。

 入ると床が利根川流域のハザードマップになっており、壁面にパネル展示と防災用品の展示など。北区の荒川土手にある「荒川知水資料館アモア」に展示が近い、当然ながらそちらは荒川の防災ですがこちら川の駅は利根川の防災。奥に「利根川物語」と言う動画を見せるコーナーがあるので見学、とは言っても日曜13時過ぎは無人で係の人しかおらず独りで見ていた。私が東京近郊にある方々の郷土博物館を訪ね歩いて興味を持った利根川の東遷・近代の治水と河川物流をガッツリ抑えていて感動と言うよりも狂喜乱舞。昨年読んだ「水と闘う地域と人々」で紹介されていた中条堤が近代以前の一般的な治水の手法として紹介されていたのでまた読み返さないと。

 利根川の東遷についてもパネル展示ながら詳しく解説してあります、ここと関宿城博物館で東遷の概略はわかるかな?加えて東京都水道歴史館に行くと工事責任者だった伊奈忠治の別の功績でもある玉川上水関連の資料もあるので、江戸初期の関東地方での土木計画のグランドデザインを知る事が出来て更にお勧め。利根川の東遷とは、現在の隅田川が以前は当時の利根川だったのを土木工事により現在の利根川に付け替えた大工事です。戦国時代の城攻めで大名たちは土木工事のノウハウを蓄積していたからそんな事も出来たそうです、お茶の水界隈だの日比谷の埋め立てだの江戸時代初期の天下普請はスケールが違う。
利根川の東遷による効果
 利根川の東遷と江戸川の開削、それに小名木川の整備により江戸の河川物流インフラが整備されて急速に発達した効果がパネル展示されています。当時陸上輸送は人が担いで運んでいてとても非効率だった上に、海上輸送も甲板の無い超大型公園のボートみたいな貨物船で沿岸を目視で進む航海で行っていて危なくてしょうがない。対して運河や河を利用する物流は大量輸送が可能で遭難や事故が起こりにくく当時としては高速だったので、明治維新後に鉄道網が整備されるまでは国内物流の王様だった。大消費地江戸にダイレクトで納品出来る強みから、流山の味醂だの銚子の醤油だのが盛んに製造される様になったし。

 本当にパネル展示ばかりなのですが、全長30メートル近い高瀬舟から7メートルに満たない湯舟と言う舟型の入浴施設までの一覧図も展示。パネル展示も壁が広いので利根川図誌の利根川絵図に通運丸と言う日本通運の前身であった会社が明治期に運航していた蒸気船の案内写真を合わせて流域の紹介をしている、郷土博物館なら鉄道輸送に代替される事までの記述があるのでしょうけれども、やはりこちら防災拠点なので特に学芸員さんはいないのかもしれない。

 とにかく治水と言う視点で語られているため、利根川流域の稲作も田んぼが深くて機械化出来なかったのが近代化により機械化も成功したとか。江戸期の治水は中条堤だったのが明治期になって動力化・機械化が進み川底を浚渫で掘り下げて深くする事が出来る様になり外に展示してある利根号なんだな、屋内には木製の利根号の模型があり、カッターと呼ばれるドリルの無い時代の姿を示しているとか。水の駅には資材を自前で作る班があり模型も木工班の手による物、何か自動車の部品まで作る様なパネルの説明だったのですが1階の建設機械倉庫にならぶ巨大なボール盤や旋盤をみて納得。ちょっと巨大過ぎるだろう、と言うのは細かい物を作らないから当然なのだろうか。
巨大ボール盤
 この先も何度となく通う施設な上に入館料無料なので丸暗記するほど通いつめようかな?さて、佐原から君津と言う無謀な移動をせねば。この界隈に農産物直売所があればそちらでも良いか、今日はアロウカナ卵を買う予定も無いので潮来の道の駅でも良いかな?と思ったけれども東関道に乗って富里で降りて下道を走り圏央道に再度乗ると言うやや無茶な事をする。味楽囲おびつ店で夏ミカン・1.4キロの味噌と千葉産のキャベツを買い求めて渋滞のアクアラインを戻りました。
施設全景

水の郷さわら
http://www.e-sawara.com/ 


タグ:佐原
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