松の湯 （足立区本木）

　土曜日、予報では日中は晴れの筈が午後になっても都内の一部では時々雨は降るし気温も低い。雨雲レーダーアプリを見るに最近のは１時間後の予報までしてくれて便利なのですが、城北エリアから埼玉県南部は雨が降らない模様なのでそちらへ行こう。原付にはここ何日か暖かだったので裸足に雪駄で思わず乗ってしまったけれども今日は寒いね、尾竹橋通りを北上して西新井橋を渡り本木２丁目バス停の先で左折すると煙突発見。徒歩ならバス停先の信号で左折だけど一通出口なのでバイクは駄目。

　その信号の道沿いには蒟蒻工場がありその奥の方には茅葺の民家が残っていたり散策しても楽しそう、そのまま進むと宮造りの銭湯。路地奥なのですが路地手前が今は更地になっているので良く見える、その路地前にはカツラ屋があり本当散策が楽しい。煙突を目印に進むと裏手の方から進む形になり、幅員２メートルも無い路地をクネクネと進むと廃材を積んだトラックが停めてありその先に廃材を積んだ猫車を停めた釜場も。改めて正面に廻ると鬱蒼と茂った女湯側前庭とそこから正面に伸びた松の木が見事、銭湯で松の湯なんて当たり前なネーミングだけれどもこの松の木にもしかしたら掛けているのかもしれない。

　千鳥破風の鬼瓦部分に「松の湯」ロゴが入っていたりもする、路地に原付を停めて正面へ、ピンクと白の千鳥格子のタイルと茶色のペンキを塗った木材部分の安っぽさが逆に良いです。入ると番台裏手にはお馴染み章仙作鈴栄堂の七福神のタイル画あり、七福神の乗った宝船どころか岸には亀だの目出度いアイテムが更にてんこ盛り。右手の男湯側下足入れに雪駄を仕舞う、下足ロッカー奥に丸い穴が開いているので傘はコチラへ突っ込むタイプだから番台裏手に傘立てが無くタイル画がじっくりと鑑賞出来たのかも。

　入り口前の湾曲した目隠しが良いなあと引き戸を抜けて入場、低い位置で女湯側がまる見えの番台で女将さんに回数券を渡す、サウナは無料との事。そのサウナが脱衣場にドンと増設されているのでロッカーは道路側に移動、脱衣籠も健在。サウナ室は外壁側にぴったりと付けても無いので無駄な空間が多いな、しかしそのサウナ室周辺や天井に鉢物が並んでいるのである意味有効活用かも。ソファ奥のロッカーに荷物を入れる、天井は折上げ格天井ね。

　トイレは外なのでやや建付けの悪いと言うか重い木製の引き戸を開けて外に出ると青い樹脂製の濡れ縁に出る、浴室の外側部分に大きな池があり黒い金魚？が泳いでいるね。離れ部分は屋根の一部壁がありソファで寛ぐ事も出来ますが幸い喫煙スペースでは無さそう、油絵までかけてあるし。トイレは躯体内ですがその青い濡れ縁沿いに公道側に進んだ先にあり、建付けの悪いドアを開けた中に青い段のある和式便器。汚さないように座りション、平成生まれはこの姿勢が出来ないと聞きますが令和になったらさらにどうなるのか。

　浴室へ、島カラン１列でカランは仕切り側から６－４－４－５、島カランにシャワー無しで外壁側手前に立ちシャワー１、お風呂セットを島カランに放置して立ちシャワーを浴びる、シャワーヘッドは何故かガムテープぐるぐる巻き。先ずはサウナへ、スチームサウナで３名は座る事が出来るベンチと壁面の室温計は４０度。しかし足元がひんやりする位なので期待出来ずすぐに出るよ、奥の浴槽は仕切り側から座風呂・浅槽・くすり湯の浅槽。

　最初は座風呂へ、ジェットが詰まっていたり冷水枕がぬるかったり。私が入ったタイミングではお湯もぬるめ、中央の浅槽に湯口があるのでそちらの方のお湯が熱いかと思いきや同じだった。しかし体をいっぱいに伸ばして入るとぬる湯が気持ち良いのでそのまま寝てしまった、入浴時間からするとウトウトではなく１０分近く寝ていた様な。目を覚ましても汗が出るほども温まっていなかったので半身浴では無いものの美容に良かった？上がって体を洗う、仕切り側カランにケロリン桶とコの字型腰掛を持って陣取るよ、カランは日の丸扇刻印のボタン式でシャンプー類の備え置きは島カランの端に１セット。

　今度はくすり湯へ入ると白湯よりもくすり湯の方が熱かったと言う、浴槽上にモザイクタイル画で熱帯魚、その上のペンキ絵は中央に富士を据えて男湯側に川が流れているのは富士川か伊豆半島の狩野川かな？更に仕切り上部も何処かの連峰と高原のタイル画だからタイル好きには堪らないかな。体に蓄熱したところでスチームサウナに入り直すとまあまあ発汗するね、立ちシャワーを浴びて上がる。服を着て前庭に出てみると柵の細工なんぞも洒落ているね、外に出るとご主人が電動のこぎりで廃材を切っていて煙突から煙が出ていたのでこのタイミングで入ればもっと熱かっただろうに。


松の湯
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