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浦和博物館 (さいたま市緑区三室) [郷土博物館]

 日曜日、関東沿岸部は雨の予報ですが内陸は日中天気が持ちそうだったのでさいたま市の北浦和駅東側にある浦和博物館に行こう。中山道を北上して国道463号線で右折すれば旧中山道で駅東口に出る予定だったのですが、地方で良くある同じ番号の国道が2本並走していて奥にいかねばならないところを手前で右折した為色々とおかしな事に。それでも何とか北浦和駅にたどり着いて東口で右折、二股の道を右に行けば簡単だったのを左に進んでしまい迷いつつも到着。木が鬱蒼としていて道路からは全然見えず、隣が和楽荘と言う老人施設でそちら側には駐車場も駐輪場も整備されていたので原付は軒下に停める。
レッズファンならお馴染み?
 洋館風の外観で入場料は無料、正面付近に収集した石碑が並んでいるのでちょっと見て入場すると右手が事務所になっていて声掛けをされる。この建物は「埼玉のサッカー発祥の旧埼玉師範学校校舎」を模してその中央部分だけ外観を復元したんだとか、通称「鳳翔閣」(ほうしょうかく)と呼ばれた校舎は浦和レッズのエンブレム上部にある洋館のモデルだそうです。と言っても東京駅みたいに両サイドにウイングのある建物の中央部分だけ復元してあるのであまり往時の雰囲気は無いかな、内部には昭和34年に解体した際に保管した装飾などが展示してあるのでコアな浦和レッズファンは見た方が良いかもしれない。


 その鳳翔閣がそう言う造りだったのかは知りませんが、2階部分は躯体周囲の廊下部分のみ。順路は2階から見るとあるのでとりあえず階段を上がる、すると見沼の展示があり「水と闘う地域と人々」に明治43年大洪水での見沼代用水の洪水についても少し載っていたかも?と興味のテンションが上がる。ところがそこから時計回りに進むといきなり頭骨だの土器だのになって展示がランダムだな、弥生時代と古墳時代の間に昭和のお茶の間が再現されていたりするし。

 能書きを読むと地元の小学校中学年が社会科の授業の一環で見学に来る事が主たる目的の施設のようですが、それなら尚の事展示の順序は気を遣っても良いのじゃなかろうか?キャプションに書いてあるフロアと展示フロアが一致していなかったりもする。しかし展示品については複製品や模造品とは書いていないので「埼玉県立歴史と民族の博物館」よりは展示が良いのかもしれない、昭和57年に取り壊された岸町不動尊から寄贈された不動明王坐像と童子像なんぞは収蔵されるまでの流れや解体修復作業の写真を見るにドラマがあるのにこんな無造作な展示で良いのだろうか?収蔵品はとても良いのにやる気が無い気がする。
制多迦童子と矜羯羅童子
 そんなランダム展示だけに機械化以前の農機具類とかもなあ、常設の目玉の一つが見沼田んぼなので稲作の説明は有った方が良いかな。本当にランダムなので見学者がグルグル廻して遊ぶ事ができる石臼の脇に郷土の画家寺内萬治郎氏の作品が唐突に並んでいたりで、コレは引率する教師も大変ですが児童も感想をまとめるのが難しいのじゃないかな。

 階下に降りると先ほどの童子像を従えていた筈の不動明王座像、その先に昭和の体験コーナーとして蚊帳が吊ってあって中に入る事が出来ると言う。1階と2階の展示、岸町不動尊のセットと昭和の暮らしをどちらか移動させてまとめようとか無いのかね?その先には郷土博物館と言えばな板碑があり馴染んでくると嬉しい、梵字は読めないけれども。

 見沼通船堀はある程度まとめて展示をしてあるので、コレも2階の展示を下に下ろしてまとめようとか無いのだろうか?ここでも伊奈忠治が見沼溜井を作ったとか地元の英雄みたいに書いていますが、利根川の東遷を筆頭に江戸時代初期に江戸周辺の土木事業を色々やっている偉人なのにその辺は全然触れていない。埼玉県立歴史と民族の博物館では見沼の話は伊奈氏だけではなく井沢弥惣兵衛の業績にも触れていたのですがね、見沼通船堀はこちらでも模型で説明したり子供受けが良いのか力が入ってるな。

 見沼通船器材として船頭の人から譲り受けた品々はすっかり江戸近郊の河川物流を調べる事にハマってしまった私としてはとても興味深いです、舟は高瀬舟みたいなのですが見沼通船堀にはそんなに大きな船は通行できない風なのでどうなっていたのやら?とか気になるとまた調べる事が増えてしまう。管理側のやる気の無さがとても伝わってくる施設なのですが、収蔵品はとても良いのでちょっと展示を並び替えるだけでとても良くなりそう。
昭和な展示

浦和博物館
http://www.city.saitama.jp/004/005/004/005/002/index.html


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