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中川船番所資料館 (江東区大島) [郷土博物館]

 日曜日は中川船番所資料館へ、都心を避けて東京湾ゲートブリッジを廻り込んで進むと中央防波堤に巨大な橋が置いてあった、このまま架橋すると言うより運んで別の場所に設置しそう。明治通りを北上して小名木川手前で右折して東に進み旧中川手前で左折、そのまま北上すると東大島駅がありますがその手前の団地のど真ん中で右折すると親水公園手前の角に目的地。裏手に駐車場があり隅に駐輪場もあるので原付を停める。

 施設に入る前に中川大橋たもとの施設を見学、後で資料館内にて区の人が委託業者が変わったとか何とか言っていましたが、河川敷でバーベキューをしたり土手にコーヒーショップのキッチンカーが停めたあったりコンテナハウスが展開するとカフェや売店になったりとオシャレ。この暑いのにオープンテラスのカフェには近隣の奥様連中がいたりする、河川敷にスロープがありコレが以前聞いた水陸両用バスのスカイダックが上陸するポイントか。
上陸するスカイダック
 土手の見聞を終えて横断歩道を渡り資料館へ、入り口付近はごく普通の区の施設と言った作りなのが江東区の特徴なのかな。入ると右手に受付があり入館料200円、500円払えば深川江戸資料館と芭蕉記念館の周遊チケットが手に入りますが3か所廻るのは流石に無理だろう。松尾芭蕉と言えば千住大橋渡って奥の細道へと旅立ったので荒川区イメージなんですが江東区なのか。受付向かいのエレベータに乗り3階へ。


 上がるとまた広大な空間、深川江戸資料館と言い江東区の郷土博物館は大掛かりで金の掛かった物が多いね。エレベータを出たフロアが青く塗られていて中川の水面と言う見立てになっており、目の前にある石を積んで補強した船着場に酒だるを満載した和船が乗り付けてある。その船着場上に在る建物が中川船番所の復元家屋らしく自動音声で見学のルールなどを語るけど、コレ大きく立派なだけで何も解説が無いので本当にこの様な形だったかどうかも不明です。折角お金がかかっているのにこれじゃ見掛け倒しの箱物みたいだ、解説の木札でも付けておけば良いのに。

 通路に沿って進むと壁面が草ぼうぼうな当時の中川界隈の雰囲気に描かれている、解説を読むに陸送が貧弱だった江戸時代の物流の要であった水上交通の東側の要が中川船番所だそうで当初は入り鉄砲に出女を厳しく取り締まったとか。しかし出女と言っても物見遊山は許されたそうでココを出発地に銚子の方まで行くツアーもあったそう、それが可能なのも江戸の東部に張り巡らされた水路ネットワークの整備のお陰です。と言う事で私が相変わらず凝っている利根川の東遷やら5月に行った関宿関所なんぞの資料がある。

 こう何度も同じ話をいろんな場所で見ていると復習しているのと同じ効果があり理解が深まります、常設の奥の展示では江戸から近代への河川物流がまとめてあり、利根川や江戸川に小名木川を経由して河を進んだ方が外房経由の海路よりも安全と言うのはそうだなと。明治になるとまたもや通運丸が登場、もう10か所以上の郷土博物館でその名を目にしている。ネットで調べたら船舶マニアの中には通運丸を調べている人もいて、私もそろそろ品川の日本通運がやってる物流博物館に行って通運丸について調べないとな。

 展望室でたまたま接岸するスカイダック号を運よく見物してから2階の郷土博物館コーナーへ、江東区と言えばもう跡形も有りませんが江戸時代には江戸の周辺地域として蔬菜の栽培が盛んだったとかで、農業発展に尽くした人の説明があったりする。近代はやはり工場町で硫酸を入れていた陶製の壺や硫酸の運搬船のミニチュアなど、その手前に最近どこでもやってる昭和の暮らしコーナーがあり区民から寄贈された昭和の耐久消費財がアレコレ展示してある。私もそろそろ高齢者に加わりつつあるようで展示品の幾つかは若い頃現役で使われていた物なので世間的にもう世代交代なのだな。
海苔養殖
 その先に進むと「江東区の海苔養殖」と言うコーナーが出来ていた、大田区が新木場沖の埋め立て地の領有権を海苔養殖を根拠に江東区を訴えて裁判沙汰にしちゃったから、江東区サイドとしても学校教育に力を入れて我が区固有の領土であると本気で主張し始めたのか、まさにヤブヘビ。東京湾の海苔養殖については海苔のふるさと館がある大田区の他、大田区と同じく大規模にやっていた江戸川区に少々営んでいた中央区の施設で展示を見ましたが江東区よお前もか。但し新木場の沖エリアが海苔の養殖場とあるだけでそこでの海苔事業者は大田区や江戸川区民が中心と言う記述が無かったりとちょっと弱いかな。

 最後に戦争中の話があるのもお約束ですがパネル展が中心、昔と今の写真を比べるコーナーが充実していましたがちょっと江東区には詳しくないので、主に区民向けの展示だから仕方ないけれども。江戸時代からの運河や掘割を震災や戦災の瓦礫捨て場に使って結果埋め立てたと言うのはお隣中央区の展示にもありました、高度成長期に全て埋めたわけでもないのだなと。3階に唐突にあった竹竿コーナーは1階奥に職人の逸品がアレコレ展示してあるので好きな人には堪らないのだろうな、私はその奥の図書コーナーに河川関連の本が充実していた方が興味深かったです。
全景

中川船番所資料館
https://www.kcf.or.jp/nakagawa/


タグ:東大島
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